行楽シーズン、登山を考えられている方も多いのではないでしょうか?
ハイキング程度でも、山道を登るならば登山です。万が一のことが無いようにきちんと服装などを確認しましょう。
もちろん楽しむのが第一ですから、要点だけを抑えておけば大丈夫ですよ!
どんな服装が良いの?
できるだけ明るい色のものを選びます。
山は冷えますので、街中では半袖の季節でも、長袖を着ましょう。(ただし熱中症の可能性があるので熱のこもらないものを。温度調整用に別に上着を持ちましょう)
虫さされ防止にもなります。動きやすく、軽量のものが良いですね。
靴は季節で選びます。
本来なら天候でも変えるものですが、予測できませんし何足も用意できませんね。軽量で、走ることができるまでフィットしたものが良いです。
滑りにくいものを選びます。
ただしこれは、斜面の石道だけではなく、濡れた土の上でも滑らないことが大切です。新品を急に使わず、はきならしてからにしましょう。
登山時の太陽は体力を奪います。帽子もかぶりましょう。アウトドア用のグローブなんかもあったほうがいいかもしれません。
持ち物はなにが必要なの?
レインコート
傘ではだめです。突然の雨もありえますから用意してください。
地図
読めない地図は意味がありません。きちんとわかるものでルートと方角を確認しましょう。山小屋などの位置もチェックしておきます。
方位磁石
「迷わないはず」と誰もが思っています。迷おうとして迷ったわけではないのです。あなたも万が一にそなえてください。
水
充分に持ちましょう。重たいですが、自分の体力で持てる限度が、登ることのできる高さの限度ですよ。
食糧・非常食
おにぎりなどのお弁当の他、カロリーメイト、チョコレートなど、非常時のカロリーになるものを用意しましょう。
リュックサック
体に負担が無く軽いもので、たくさん入るものを選びましょう。
上着
気温の低下に備えましょう。薄手でも良いので1枚は必須です。
救急用品
必要になると予測される救急用品は持ちましょう。包帯、冷却スプレーもあったほうが良いです。
タオル
汗をふく以外にも持ちましょう。
ヘッドランプ
無ければ懐中電灯でも良いのですが、非常時に、片手で持つもとも辛いでしょう。購入しておくと普段の防災でも便利です。
身分証明書(医療データのあるもの)
何かあって素早い輸血などが必要になる場合で、本人の意識がなければ、遅れが生じます。アレルギーや持病がわかるものも必要です。(山岳病院では血液検査が遅れるため、身元確認が重要になります)
携帯の予備充電
最近は山でも電波が届きますが、何かあった場合は電池がもたないこともあります。余計なものは極力持たず、必要なもの(食糧と水)をたっぷり持ってください。
山の途中で1泊する場合は他にも準備が必要です。特に、山菜などを探す方は、慣れているからと軽装になりがちです。いつ何がおきてもおかしくないのです、慣れの気持ちでは危ないですよ。
良いカメラを持ちたい気持ちはあるかと思いますが、重いのならばアマチュアはやめておいた方が良いでしょう。
登山届けってなに?
登山計画書とも言います。提出することが義務つけられている山もあります。ほとんどの山は義務ではありませんが、提出しておきましょう。
低い山や中級程度の山での事故が、本格登山事故より増えている傾向にあります。山の入り口のポストに出す、なければ警察とされていますが、行ってから無いと気づいても遅いですよね。
そういう場合に備えて、「あるかどうかわからないから」と言って警察に提出して大丈夫です。
連絡のつきやすい家族や職場にもコピーを渡しましょう。専用書類というものは無く、インターネットでも山岳協会などのページで、用紙の形式をダウンロードすることができます。
何を書けばいいの?
他にも、一緒に登る人の情報も全員分書きます。(1人1枚ではありません。誰と何人で登っているのかも重要です)行動日程 何日にどのエリアに行くか書きます。
エスケイプルート ルート上の避難で使用する山小屋などを書いておきます。ルート地図 簡単で良いので書きます。所持装備品 テントやトランシーバーなどの情報を書くことになっています。
その他、所持食糧が何日分か、水は何日分かを記載します。暖房用具・燃料も書きます。所属山岳サークル 所属していれば書きます。
年齢・性別などは、何かあった場合は「目撃情報」が大切になるためです。
たいていの書類に書く欄はありませんが、上着の色なども書けるなら書いた方が良いでしょう。(他の方の写真などから判断される場合もあるのです)
大規模な災害にはあわなくても、遭難することは充分予測されます。ルートを外れなくても骨折などで動けなくなったならばそれも遭難なのです。
命が助かったとしても、捜索にかかった費用は本人が払わなくてはいけません。ヘリコプターなどが出動すると、7ケタ以上の金額がかかることもあります。
無理せず避難小屋で待機して、できるだけ早く発見してもらうことも大切ですよ。そのために登山届はぜひ出しましょう。準備さえきちんとしておけば、楽しい登山です。
景色を楽しむだけだとしても、きちんと装備を整えましょう。夏の景色も秋の景色もすばらしい登山。もちろん映像や写真でみても美しいですが、感動は達成感もあってなお増しますよね。
ぜひ、面倒がらず届けを出して、登山を楽しんでくださいね。