2500万人がかかっているというスギの花粉症。
毎年苦しんでいる方がこんなにいるなんて!花粉症を引き起こす植物はスギ以外にもあります。
1年中飛んでいる色々な花粉。あなたは花粉症ですか?種類やピーク時期、対策を紹介いたします。
花粉の種類は?
花粉は、花が咲けば出るものです。冬は少ないですが、1年中出ているもの。有名な5つがこちらです。
春 スギ・ヒノキ・シラカバ(北海道)
夏 カモガヤ
秋 ブタクサ
春の花粉、スギ花粉症の方が一番多いと言われます。
日本の人口とスギ花粉症の方を比べると、なんと5人に1人はかかっていることに!スギのみでこの人数ですから、他の花粉も入れると珍しくないのがわかりますね。
夏は実りの季節の前でイネ科の花粉が飛びます。秋にはブタクサやヨモギなどが花粉症の原因になりますが、涼しくなってくるからか、風邪だと思っている方もいるでしょう。
毎年、夏風邪にかかる、秋に風邪をひくという方は、ひょっとしたらスギ以外の花粉症かも。他にも花粉症の原因となる植物は多く、リンゴなども花粉を散らします。春は樹木の花粉が多いのですが、夏と秋には雑草の花粉も出てきます。
花粉症のピークはいつからいつまで?
ピーク時期を種類別に見てみましょう。
スギは2月~4月で、3月がピーク。温暖化でだんだん時期が早まっています。ヒノキは3~5月で、4月がピーク。花粉症だけど症状が出始めるのが遅い方は、ヒノキかも?
シラカバは5月~6月。北海道に多いのですが、雪の多い地域、長野などにも生えています。
カモガヤは4月~7月。ピークは5月。イネ科は花の時期が長いですね。
ブタクサは8月~10月。他の花粉と違い、北から南へピークが移っていきます。
あなたはピークの時期に毎年風邪のような症状になったりしませんか?
花粉症の症状は?
風邪と似ていますが、細かく見ると違います。風邪は1週間程度で治りますが、花粉症は、花粉飛散(ひさん)の時期に長期でかかります。けれど「治るかどうか?」で判断するのは時間が長いですね。
鼻水の違い
わかりやすいのが、鼻水の状態です。透明で、サラサラと水のような、止まらない鼻水なら花粉症。粘り気があって色がついている鼻水が風邪になります。
花粉症はアレルギーなので目がかゆくなります。風邪なら喉の痛みや、発熱があるでしょう。(ない風邪もあります)
花粉症は「くしゃみ」です。花粉が喉に入ると「咳」も出るでしょう。他にも、鼻づまり、涙が出たりします。目の充血、肌のかゆみなども。ひどくなると、だるさや、倦怠感(けんたいかん)も出ます。
対策は?
何の花粉によるものなのか、花粉症を疑ったら病院で調べてもらいましょう。自分の花粉の時期がわかったら、できるだけ体に花粉をつけないようにします。
花粉が終わるまで続くので、毎日対策するしかありません。晴れて風の強い日は外出を控えるのが好ましいです。
お仕事などでやむを得ず外出される場合は・・・
花粉対応のマスクをつけ、できたら帽子とメガネをしましょう。髪にも服にも花粉はつきます。外出から帰ったら、できるだけ部屋に花粉をいれないようすぐに着替えます。
うがいの他、目も洗いましょう。できたらシャワーも浴びたいですね。服はすぐに洗濯し、室内で干しましょう。(乾燥機でもいいですね)掃除もマメに行いましょう。(性能の良い掃除機か、拭き掃除が良いです。雑巾はすぐに洗います。)
薬も、市販の目薬・鼻の塗り薬、飲み薬など、併用しても大丈夫です。(アレルギー体質ではあるので、ご心配なら薬剤師さんに相談してください)一番は医師の処方薬ですが、飲み薬だけのこともあります。目薬など使っていいか聞きましょう。
体の粘膜を強くする・保護するのも大切です。保湿は充分に。睡眠もしっかり取る。刺激物の入った食品や、お酒・タバコは控える。栄養も取り、重い状態にならないようにしたいですね。
スギ花粉が増えたのは、早く育つという理由で過去に大量に植えられたせい、というのは有名です。他の質のいい木が使われるようになり、スギが伐採されることが減りましたが、それは最近の話ではありません。
花粉を最大量出す大きさに育ちきったのも、20年前ほどです。植えていないはずなのに、なぜ増えて行くのでしょう?手入れをする職人さんが減っていったからかもしれません。
スギは「枝落とし」という作業をして毎年整えますが、それをされないスギは枝を伸ばし、その分花も咲き、花粉も飛びます。脇の枝がボウボウなスギが増えているなら、花粉の量が増えるのもうなずけますね。
雑草系の花粉は、土地が整えられることで減って行ってもよさそうなのですが、残念ながら日本の人口も減って行っています。手入れされない放置された土地が増えていくので、こちらの花粉も増えます。
風邪と思っていたけれど、花粉症だったかもしれないと思った方。一度、花粉のアレルギー検査を受けてみてください。もし花粉症なら、風邪薬は効かないわけです。
なかなか風邪が治らないな・・・と思ったら、症状を比べましょう。症状が似ていたら、注意していきましょう。