危険運転が増え、年間10万人以上の死傷者を出してしまっている自転車事故。
自転車は確かに免許なく乗ることができますが、法律では『軽車両』となっていて、バイクや自動車と同じ扱いなんですよ。
自転車は歩行者の便利な足くらいに思っていませんでしたか? 自転車は『車』です。けが人を出したり罰を受ける前に、きちんと覚えておきましょう。
※当記事は2015年6月現在の内容になります。今後法改正はあるかもしれませんが、現状より厳しくなっていくと思われます。
見つからない、つかまらない?
自転車での交通違反は、どうせ見つからないと思っていませんか? それは間違いですよ。見つかりますし罰もあることを覚えておきましょう。
自転車を運転している方は、自動車免許をもっていない方も多いです。自動車に乗る方ならわかるのですが、パトカー、白バイなど、あちこちにいるのですよ。
ましてや、自動車より速度が遅く、全身が見える自転車です。確かにナンバーなどはすぐにわかりませんが、違反行為はすぐにわかります。撮影もされるので逃げ切ることは難しいですよ。
普通自動車での違反でも、あの窓から判別されてシートベルトをしていないことで捕まります。携帯を耳にあてながらの運転も違反で、見つかります。
危険運転が増えたことで、自転車の多い場所(駅周辺や学校周辺)での見回りも強化されているんです。今まで注意されなかったからと安心して、違反行為を繰り返さないようにしましょう。
違反行為に対する罰則
14歳を超えると、罰則を受けるようになります。ただし14歳未満でも、指導と言う点で保護者が罰を受ける場合もあります。
違反とされている行為を3年の間に2回注意されると、3時間の講習を受けにいかなくてはいけません。もちろん免許は無いのですから、運転禁止にはなりませんが、講習に行かなくては5万円の罰金が発生します。(講習に行っても講習代5700円を支払います)
点数制である普通自動車免許の場合より、回数も少なく期間が短いために、かなり厳しいものになっています。(普通自動車免許でも1違反ごとに罰はあります)
3年の間にどれだけ自転車に乗りますか? 普段から違反行為をしているならば、2回はあっとゆうまでしょう。
事故をおこしてしまい、人に怪我をさせると多くの損害賠償が発生します。軽傷でも50万を払うなどといったケースもありますよ。重大な事故だと5000万円以上の賠償になることもあります。もちろん未成年でもです。
『軽車両』であるわけですから、物を壊した(傷をつけた)ことでも、損害賠償を払わなくてはいけません。
自動車を運転する方は、保険に加入することになっています。自転車にも保険はありますので、加入しておくと良いかもしれません。(罰金に補てんされるものではないので、お間違えのないように)
基本のルールを再確認
自転車が通行して良いのは『車道』です。左に寄ります。
歩道を走っても良い方は『13歳以下』『70歳以上』『身体障がい者』のみです。
車道走行が危ないやむを得ない場合のみ、歩道を走っても良いとされます。それでも歩道の端に寄ってゆっくり走行すること、歩行者がいる場合は自転車を押して歩くこととされています。
自転車通行可の標識(青に自転車のマーク)がある歩道は運転できます。
★反射板・ブレーキなし自転車は禁止
★携帯電話・イヤホン・ヘッドフォンは禁止
★傘さしなどの片手運転は禁止……ジュースを飲む場合でも停止しなくてはいけません ブレーキは両手をつかわないと両タイヤがとまりませんよ
★決められたサイズより大きくなるような荷物のせ、改造は禁止
★飲酒運転禁止
★歩道走行時の徐行違反
★歩道での、歩行者に対してベルを鳴らす行為は禁止
他にも、信号無視、踏切進入などのあたりまえな禁止行為があります。ここに載せている以外にも違反行為はありますよ。
車両ですから、道路標識にも従わなくてはいけなく、『一時停止』も無視してはいけません。あまり知られていませんが、『進入禁止』や『一方通行』などの道路も車両として指示にしたがわなくてはいけません。
交差点の規則が車両扱いだと難しいので、判断がつかない場合は歩いて押す方が良いですね。
安全運転違反2回で罰則ですから、ひっかかりそうな項目は多いですよね。現在14項目が出されていますが、歩行者への妨害や、安全をおこたるというだけで禁止行為なので、幅広く違反といえるでしょう。
私は徒歩派ですが、歩道を走る自転車は相変わらず多いです。背後からベルを鳴らされることもあります。違反ですよと言いたいところですが、走る自転車に追いついて注意はできません。
先日は背後からなんと8台の自転車が次々に囲むように私を追い越して行きました。私は怖くなってしゃがんでしまうほど。高校の部活動ジャージを全員着ていたので学校に連絡させてもらいましたが、本当に怖いです。
歩行者では確かに注意が難しいです。けれどパトカーの見回り範囲が増えたことは感じますし、違反はいずれ見つかることでしょう。事故現場から逃げても塗料のかけらなどからわかることがあるのです。
車であることを自覚しましょう
自転車に乗れば免許がなくても『軽車両』『車』です。きちんと自覚しましょう。学校などでももっと交通安全講習が開かれて欲しいものです。(問い合わせると教材を貸していただけます)
降りて手で押すと歩行者扱いになりますが、ずっと押すなら自転車はない方が楽になりますし、乗らない自転車に意味はないですよね。
ルールさえ守れば乗ってかまいませんし、安く便利な乗り物です。事故をおこすだけではなく、違反している大人にならないよう、きちんと走行してくださいね。
被害者となった場合はすみやかに警察へ連絡しましょう。