成人すると気になってくる症状の中に、腰痛はありませんか?
デスクワークされる方のみではなく、立ち仕事の方も悩まされるものです。
若いつもりでも、湿布(シップ)薬や塗り薬が手放せない方も多いのではないでしょうか。
腰痛がおきる原因はなんなのでしょう?
対処方法とともに、お教えいたします。
腰痛の原因は?
1番の原因は姿勢の悪さになります。背骨と骨盤がまっすぐに正しく位置していなければ、負担がかかり痛み出します。
正しくは骨盤の上に背骨がスッと乗った状態。猫背だったり、パソコンの画面を見すぎて前のめりになっているとゆがんできます。
足を組むクセのある方も注意が必要です。背もたれによりかかる姿勢も、背中が丸くなり良くないですね。
立ち姿も、片足に重心をかけていたり交差しているといけません。背骨が曲がると骨盤にまっすぐ乗らなくなります。それによって痛みが出てしまいますよ。
スマホ画面を長時間見ているなどで、首や肩の負担を感じることはあるかもしれませんが、これも腰痛の原因。骨盤の上にあるものはバランスが大切なのです。
他にも病気の症状であることも。腎臓結石などでは耐えがたい痛みがおそいます。内臓疾患の他、心因性のこともあります。女性には月経や、妊娠・出産で痛みが出ることがあります。
普段の姿勢は良いはずなのに腰痛がでたら、医療機関で見てもらいましょう。腰痛は病名ではなく症状なんです。
姿勢を正して予防しましょう
骨盤を『起こす』ことが大切になります。
姿勢と言えば背中を気にしてしまいますが、骨盤を起こして真っ直ぐにすると、自然に背骨も通るんです。
骨盤は壁のような形状で不安定にもなりやすく、起こしていることは実は大変です。
最近では腰痛防止の椅子やクッションもありますが、長時間使用は避けましょう。痛みのある時に使用するのはかまいませんが、2週間もすると正しい姿勢に慣れてくるはずです。痛みが治まってきたら自力で座ることをオススメします。
椅子を使用している間に、パソコンなどは丁度いい位置に移動し、猫背になる原因を取り除いておきましょう。
というのも、腰の周りにある筋力が低下してしまうからなんですね。筋力を使わずイスの形に頼っていると、他のイスや長時間の立ち姿がつらくなります。
筋力がなければ正しい姿勢でいることもつらくなり、また腰痛に……と繰り返すことになりますよ。
女性はお尻の脂肪も、筋力が低下してつきやすくなってしまいます、注意したいですね。
けれども仕事などでどうしても前のめりになってしまったり、クセがついてしまうこともあります。
そういう時は骨盤の後ろ半分に、バスタオルを硬く丸めたものなどを置いて座りましょう。できるだけしっかり厚みのあるものにしてください。
簡単ですが、これだけで骨盤が起き上がります。試されると、背筋がピンとすることに気づくと思いますよ。タオルですから長時間頼ることも無く、筋力も保てます。
対処はやはり運動です
腰回りの筋肉が大事なので、やはり運動をオススメします。
腰を回すエクササイズや、伸びの他、正しい姿勢でのウォーキングも良いですね。2本足で歩くということは骨盤の角度が正しくなっている時なのです。
剣道をやられている方はとても姿勢が良いのですが、足さばきを最も大切にしているためでもあるのですね。
若い時も学校のイスに長時間座っていたと思いますが、あまり腰痛にはならなかったはず。これは無意識に登校などで必要な運動ができていたためで、若さのためではありません。なのでゲームやスマホばかりしている子は若くても痛みをうったえることがあります。
社会に出て運動量が減り、運動靴ではなくなって、同じ姿勢で長時間過ごすことが増えるため、痛んできてしまうのです。
加齢(かれい)も関係しそうですが、年配の方は実は姿勢が良い方が多いのです。昔は今ほど椅子や靴が工夫されていなかった上、正座などの機会も多く、自然と正しい姿勢でいられる時間があるのですね。
姿勢のクセがついてしまうと大変ですから、若いうちにきちんとした角度をたもっていたいものです。痛み出す前に、軽いストレッチを習慣にするのも良いですよ。
ギックリ腰は腰痛?
腰痛の中に『ギックリ腰』というものがありますね。
これは腰回りの筋力が無い時に起きやすいのです。筋肉に頼ることができずに骨のみで無理な姿勢を取った結果、ギックリ腰になります。
腰痛の一種ではありますが特に骨への負担がひどい状態で、治療が必要になるためにこう呼ばれます。
「ギックリ腰は癖になる」といいますが、それは間違いです。
腰回りの筋肉がつきにくい生活で、正しい姿勢でいる時間が少なければ起きてしまう病気。生活習慣病なのです。
癖になっているのはギックリ腰ではなく、「運動不足と崩れた姿勢」ですよ。きちんと心がけていたら再発は減ります。
角度と足を気にして痛みを予防しましょう
大切なのは骨盤の角度と、背骨の状態、筋力をつけることです。
重たい靴や、ヒールの高い靴も、骨盤の角度を曲げてしまうので注意しましょう。歩く時には足裏もきちんとホールドされる軽い靴を選んでください。
最近は男性用も女性用も、ビジネス中にはいても不自然ではない優しい靴があります。通常の靴をはきたい場合もあると思いますが、しっかりした形とサイズの中敷きを使ってみてください。
腰回りの冷え、というと女性のイメージですが、筋肉は冷えで固まってしまいます。なので実は男性も、腰痛に悩まされているなら温めるべきなのです。
とはいっても男性には膝かけは少し恥ずかしいですよね。アンダーウェアなどで腰回りを冷やさないように注意しましょう。
体のどこかに痛みがあると、仕事にも集中できませんね。腰痛は予防できるものですから、姿勢を気にかけながら過ごしてみてください。